*** 探鳥会風景 ***

1/6/’24 千葉県・ふなばし三番瀬海浜公園探鳥会
報告: 冨田由香
野鳥写真:冨田英紀
その他写真:佐野和宏
 2024年1月6日に開催された、千葉県・ふなばし三番瀬海浜公園探鳥会の報告です。

 ふなばし三番瀬海浜公園探鳥会は、毎年冬と夏の2回開催されます。海のない埼玉県では、普段なかなか見られない鳥種が見られる、人気の探鳥会です。
昨年は都合で参加できなかったので、今回の探鳥会をとても楽しみにしていました。

 地元のSリーダーから、「今日は長潮なので、潮の干満差が少なく、鳥が近くに見られて観察しやすいです。」とのお話を聞いて、ますます期待でわくわくしながら、探鳥会が始まりました。

開会のあいさつ

まずは干潟全体を観察
 階段の上から海を見ると、砂浜にはミヤコドリ、ハマシギ、シロチドリの群れが、西側の突堤方面には、スズガモやウミアイサの群れが見えます。

 シロチドリの群れの中には、ミユビシギとダイゼンが入っていて、ミユビシギがちょこちょこと走ると、3本の指のような趾(あしゆび)がよく見えました。

 ミサゴが海上の杭で魚を食べている様子を観察していると、「向こうにもミサゴが飛んでいる。」との声が。

 遠くで飛んでいるその猛禽は、頭の色があまり白くなく少し茶褐色で、頭の形もワシタカの小さく尖った形状ではなく、丸い形に見えます。羽も大きくバサバサと飛んでいて、何だかミサゴではないような。

 「この猛禽は何???」と考えていると、何とコミミズクだったそうです。三番瀬のヨシ原には、コミミズクもいるのですね。

ミヤコドリ

ミユビシギ(左)とハマシギ(右)
 感心しながら海岸沿いを歩いて、東側の突堤に向かいます。ヨシ原では、オオジュリンやホオジロが見られました。オオジュリンは「パキパキ」と音を立てながらヨシの茎の表皮を剥いで、茎の中の何かを食べています。

 「昆虫の一種で、カメムシ目カイガラムシ上科のビワコカタカイガラモドキです。」と、Sリーダーの説明がありました。何度も教えていただいているのに、なぜか正しい名前が言えません。。。

ミユビシギ

オオジュリンを観察
 突堤に到着すると、岸付近にはオカヨシガモ 、ヒドリガモ、オナガガモ、マガモなど淡水ガモの群れが、堤内にはスズガモの群れや、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリが見えます。

 スズガモの群れの中には、キンクロハジロ、ホオジロガモ、ウミアイサなどが、そして、参加者の皆様に毎回大人気の、ビロードキンクロ♂もいました!

 今回はナイキのマークのような顔だけでなく、朱色の嘴や足、嘴の基部にある黒い瘤までよく見えました。

東突堤から海鳥を観察

スズガモの群れ

ビロードキンクロ

東突堤の先端から
 さらに横堤の上を見ていると、ミヤコドリ、ハマシギ、シロチドリ、ダイゼンの群れの中に、ズグロカモメがいました。最近はさいたまの市街地でも見かけるようになった、イソヒヨドリ♂もいます。

 最後に、ユリカモメ、ウミネコ、セグロカモメなどカモメの群れを見ていると、HメインリーダーとSリーダーから、ニシセグロカモメ(ホイグリンカモメ)を教えていただき、セグロカモメとの違いを、スコープでじっくりと観察できました。

満潮で防波堤上へ移動してきた鳥たち

シロチドリ

ズグロカモメ

ウミアイサ♂
 その後突堤で鳥合わせをして解散。頭上を飛ぶズグロカモメとユリカモメに見送られて、帰途につきました。

 天気は快晴であまり風がない暖かい日で、参加者45名、観察鳥種43種、大満足の2024年探鳥会初めとなりました。

鳥合わせ