*** 探鳥会風景 ***

2/5/‘23 さいたま市・民家園周辺定例探鳥会
報告:大井 智弘
 今回の探鳥会報告は、参加者の皆さんに投稿していただいた写真を使わせていただき完成しました。たくさんの写真が集まりましたことを感謝しております。
 探鳥会は、20名の予約制でしたが、非会員の方が9名、自称ビギナーの方々も多く、フレッシュな顔ぶれとなった。2月の芝川第一調節池コースは、多くのカモ類が池で羽を休め、時には猛禽類が舞い、茂みでは冬鳥たちが姿を見せてくれるバードウオッチングのベストシーズン。また、昨年11月中頃に飛来し越冬しているオオハクチョウ2羽、さらにヒシクイ1羽がオオハクチョウの傍にいるとの情報もありワクワクしながら探鳥会がスタートした。
 普通は、反時計回りで芝川第一調節池を歩くが、今回はオオハクチョウを先に観察しようと思い逆回りで歩き出した。スタートしてすぐにシメ、オオジュリン、アオジ、ホオジロたちが次々と姿を見せてくれた。中にはオオジュリンを観察したのは初めての方もいたようであった。「初めて見た」という言葉を聞くとリーダーとしては嬉しいものである。


 オオハクチョウが見えてくると、そのそばにヒシクイの姿があった。芝川第一調節池でヒシクイが見られるのは珍しく探鳥会リーダーによる手作りリストにも載っていない。後日、日本野鳥の会埼玉の調査部に記録を送ると「ヒシクイは県内探鳥会では初記録」とのことでたいへんラッキーであった。
 さらに進むと猛禽類が登場、ノスリとオオタカは空を舞ってくれなかったが、樹上で休んでいた。その後チュウヒも確認できた。カモ類は1月下旬の大寒波で池が凍った後、若干減ったようであった。マガモをはじめとして数はいるが距離があって望遠鏡での識別に頼る場面が多かった。ミコアイサのオスも見られたが写真のようにかなり遠かった。
 探鳥会も後半に入るとジョウビタキのメス1羽が登場、まるで「見て見て、私、かわいいでしょう」と言っているかのようにひとところに留まってポーズ、その後はお決まりのように撮影会となった。
 残るはベニマシコと思いながら進む。「ピッポ、ピッポ」というベニマシコの鳴き声(←クリックすると鳴き声が聞けます)が聞こえてきても姿は見られなかったが、やっとオスが現れて、草むらに隠れてもまた出てくるといった一連の動きをしてくれた。参加者の中で一番元気な小学生兄妹もジョウビタキ、チラ見ではあってもベニマシコが見られたことで満足してくれたようだった。
 池にはアオサギ、ダイサギ、コサギといったサギ類も多く見られた。サギ類は、いつも見られるため注目されることが少ないが、投稿していただいた写真のサギは、足(脛の色)の色が薄いピンクのような黄色みが見られる。夏鳥として関東以南で繁殖する足の黒い亜種チュウダイサギよりも体も大きく感じられるので、冬鳥として渡来する亜種ダイサギ(オオダイサギ)と思われる。
 民家園にゴールしたのは予定よりも30分オーバーで12時半となっていまい、バタバタしながら鳥合わせをして44種が見られたことを確認。春を感じられる天候にも恵まれホッコリとできた一日となった。参加者の皆様、いろいろとありがとうございました。

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