1/4/‘23 さいたま市・さぎ山記念公園探鳥会 |
報告:大井 智弘 |
新年最初の探鳥会、例年は10時過ぎの集合であったが、今回は9時集合として見沼代用水東縁斜面林沿いの「鷲神社」まで足を延ばし初詣もできるように計画した。当日は穏やかな天気で絶好の鳥見日和であった。 |
集合場所のさぎ山記念公園ではさっそくイカルの鳴き声が聞こえてきた。そして木の天辺に姿を見せてくれる大サービス、写真好きの方もいい1枚が撮れたのではないか、私も鳴き声の録音に成功(笑)。
【録音】イカル 2023/1/4 さぎ山記念公園 14秒 |
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見沼代用水東縁を見下ろすコースを歩いていくと、柿を目当てにしたヒヨドリ、コゲラ、シジュウカラ、メジロといったお馴染みの野鳥たちが出迎えてくれた。飛来が遅いと思われていたツグミの姿もあちらこちらで見られ、これぞ冬の風景と感じられた。1種でも多く見たい、しかも珍鳥をと思っている方には物足りなかったかもしれないが、身近な鳥との出会いで身も心も温まった。 |
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今回の探鳥会は、10数名の2つのグループに分かれて行ったため、参加者の皆さんの顔が見える探鳥会となった。Aグループは「自称ビギナー&鳴き声を聞き分けたい人」というメンバーで構成した。このグループでは、リーダーが先に野鳥を見つけて野鳥を紹介する形式をあえて取らず、参加者の皆さん自身が率先して野鳥を探して、自力で野鳥を見つける楽しさを体験してもらいリーダーはできるだけ鳥見のヒントを出す、時には説明をするにとどめる事を心掛けた(実際には話しすぎたが
笑)。
私がリーダーの立場から自称ビギナーの皆さんに「野鳥を自分で探してください、それが実力となる」とこだわる理由は、普通の探鳥会だとビギナーの方々は近くのベテランバーダーの「〇〇〇がいる」という大きな声に引っ張られて後追いになってしまう。結局、望遠鏡に入っている鳥を見させてもらい納得、さらにまたまた「〇〇〇がいる」の声がしてきてあっち行ってこっち行ってとなってしまうからだ。私の個人的な体験だが、鳥見を始めた頃、探鳥会で見させてもらった鳥はその場では楽しかったし勉強にもなったが、さらっと記憶から抜けてしまい印象に残らなかった。たまたま出会った鳥であっても自分で見つけ、鳴き声を聞き、自分なりに納得することができた時は強烈な印象となって脳裏に焼き付いた。望遠鏡を購入して最初に自力で見つけたシメの姿が昨日のことのように思い出せる |
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野鳥を見つける方法として鳴き声を手掛かりにしている方も多いと思う。自称ビギナーから抜け出すにはやはり鳴き声に親しむことが近道だ。探鳥会では混群の鳥たちの声がよく聞こえてきた。コゲラの「ギー、ギー、」、シジュウカラの「ツピィー、ジュクジュク」そしてメジロの「チュルチュルミチュル」、エナガの「ジュル、ジュル」。しかし、そこにヒヨドリの「イーヨ、イーヨ、ヒーヒー」、ハシブトガラスの「カーカー」が絡むともうわからなくなるという方が多い様だった。 |
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鳴き声も基本的な声をまずは自分で聞いて納得、バラエティーに富んだ声を一つ一つものにしていくしかない。ぜひ楽しみながら鳴き声の聞き取りを続けていただきたい。
最後に、探鳥会後に次のような感想をいただいた。「今日はありがとうございました。たくさんの鳥を見ることができて、おまけに初詣もできて、とても良い新年の一日となりました。・・・中略・・・(こんどは一人で)大宮公園や市民の森に出かけて、私なりのソロ探鳥会をしてみます。自分で見つける喜びを味わってみたいと思っています。」
今回の探鳥会での経験が何らかのかっきけとなり次のアクションにつながるようでしたら嬉しい限りです。こちらこそありがとうございました。 |