*** 探鳥会風景 ***

8/6/’22 千葉県船橋市・ふなばし三番瀬海浜公園探鳥会
報告: 佐野 和宏

 天気は曇りで、連日の猛暑は一休み。この季節としてはまさに探鳥日和。集合はバス停留所付近から展望デッキへ変更。ここでメインリーダーの挨拶に続いてSリーダーより三番瀬の説明がありました。今日の満潮は11:20で、潮の干満差の小さい”小潮”とのこと。鳥が近くで見られることに期待です。
 いよいよ探鳥会開始。砂浜に出てみると、確かに干潟は狭いものの、さすが三番瀬、いろいろ見えてきました。
 まずはソリハシシギ2羽が砂浜を右へ左へ素早く移動しているのを観察。とにかく早く、なかなかスコープには入りません。砂の上に出たカニを捕まえるために、このような動きになるとのことでした。この2羽と一緒に行動していたのはトウネン1羽。今は三番瀬にこの1羽しかいないとのこと。仲間がいないせいか、その後も離れることなくソリハシシギと行動していました。

展望デッキで開会

ソリハシシギとトウネン - 写真提供 冨田さん
 杭の上にはダイゼンやキアシシギも見えます。さらに離れた杭にはミサゴも。そうして海上をみていると、どこからかコアジサシ数百の大群が飛び出してきました。これは圧巻、思わずウォーという歓声。繁殖を終えたものが、越冬地に帰る前にここ三番瀬に集まってくるようです。
 ここから突堤に向かって移動していると、どこから飛んできたのかメダイチドリの群れが。よく見るとこの中にハマシギも1羽混ざっているます。
 突堤に入り堤内を探していると、何やら浮かんでいるものが。夏羽のカンムリカイツブリでした。落ち着いてのんびりと泳ぐ姿は、なぜか高貴な感じがします。

メダイチドリの飛翔 - 写真提供 冨田さん

夏羽のカンムリカイツブリ - 写真提供 冨田さん
 今日、突堤の先にある横堤を占拠していたのはカワウ。隙間無く並んでいます。この迫力に圧倒されてか、シギ・チドリやミヤコドリは全くいません。このカワウは時折水に入り、追い込み漁を行っています。ミヤコドリはいないのかと心配していたところ、少し離れた干潟で姿を見ることができました。まだ見たことがない参加者もいたので、Sリーダーはやっと一安心。カモメはウミネコが多く、これに混ざってオオセグロカモメとユリカモメが数羽。いずれもきれいな夏羽です。

横堤を占拠していたカワウ

カワウの追い込み漁
 コアジサシも移動してきました。頭上を通過して行くなかに餌をくわえているものもいます。まだ、雛がいるということもないし、求愛給餌には遅すぎるし、、、

餌をくわえたコアジサシ - 写真提供 冨田さん
*コアジサシの声  5秒 提供 大井さん
 カワウの追い込み漁につられてかダイサギとアオサギも小魚を狙っています。その上方ではウミネコが並んで休憩中。ただ、大きさがちょっと、気になります。『全部ウミネコですね。』 - 『右端のは少し大きくない?』 - 『オオウミネコ!?』。

小魚はどこだ

オオウミネコ!?
 展望デッキへ戻り鳥合わせ。埼玉のチェックシートにはないミヤコドリを入れて23種の観察となりました。県内ではめったに見られない鳥も多かったのですが、この中でここ三番瀬として珍しかったのはモズでしょうか!?
 参加者はリーダーを含め17名。まだまだコロナ禍で予約探鳥会となっていますが、そろそろピークとの噂も。何とか次回は予約なしでお気軽に参加して欲しいところです。

 昼食後少し潮が引いた浜辺に出てみると、大分賑やかになっていました。探鳥会では見られなかったミユビシギが間近に飛んできました。オレンジや黒の夏羽が残っていて、冬場の真っ白な印象とは全く異なっています。そしてミヤコドリも採餌に。遠くにはキョウジョシギも見えます。アフターも大満足でした。

上から、メダイチドリ、キアシシギ、ミユビシギ

ミユビシギとダイゼン