10/04/'20 埼玉Young・オンライン探鳥会 in 伊佐沼 |
報告:佐野 和宏
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2月29日に行田市・さきたま古墳公園探鳥会が中止になって以来、初めての探鳥会でした。とは言っても聞きなれないオンライン探鳥会。実際にはどのようなものなのか現地で取材をしましたのでご紹介します。
まずは『オンライン探鳥会』とは?です。これはスタッフが探鳥をしている様子を、参加者がスマートフォン(以後スマホ)やパソコンを使ってその場で楽しむというものです。
コロナ禍で在宅勤務をしている方は”電話会議”を利用していると思いますが、このシステムを使います。開催時間になり主催者が設定したアドレスをクリックすると自動的に会議が始まりパスワードを入力すると参加できます。会議に参加すると画面には参加者の顔が写りますが、『ビデオをオフ』とすれば自分の顔が写ることはありません。大抵の方はビデオ・オフです。 スタッフはカメラを自分ではなく外側に向け、鳥を探します。以下のイメージです。(あくまでイメージ画像で、オンライン飲み会の様子ではありません!?) |
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マイクを有効(ミュートを解除)しておくと、音声が伝わります。発言したのを感知して発言者の画面が拡大されますので、スタッフは鳥が入ると解説を始めます。これは以下のイメージです。 |
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さて、実際の探鳥会ですが、やはり鳥はアップで見ていただきたいので、『デジスマホ』を使います。これはスコープに専用のアダプターでスマホを取りつけ、撮影するものですが、今回はメインリーダーのHさんに加え、Mさん、Kさんに準備してもらいました。これで鳥のライブ画像を配信します。
3名は予め下見をしていた観察ポイントで待機して開催時間を待ちます。その他のスタッフは鳥の動きを追いかけて、撮影者にいい場所を伝えます。
今回は南側の浅瀬にオオハシシギがいたので、ここからHさんの中継でオンライン探鳥会が開始。Mさん、Kさんはアメリカウズラシギなどがいる北側の桟橋対岸でお目当てのシギ・チドリを捉えています。 |
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参加者にはじっくりと楽しんでいただきたいのでですが、採餌中で動き回るシギ・チドリを画面越しに追いかけるのはなかなか大変。「アメリカウズラシギが外れた。どこへ行った。」、「左へ移動していて、もうすぐ杭の前です。」 なんて感じでした。今回はサポート担当だったスタッフも、次に備えて練習しなくては、、、
いいポイントまで予め移動していた為、いつもの探鳥会ではまず観られないオオハシシギやアメリカウズラシギ、そしてウズラシギにオジロトウネン、エリマキシギまでが、居ながらにして、そして大アップで観察できました。 |
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探鳥会中、参加者からはチャットを使ってのコメントも沢山いただきましたが、これは大変、励みになりました。今回はZoomと言うアプリでのオンライン探鳥会を開催しましたが、無料で使えるのは40分まで。延長もできますが、スタッフの疲労?が激しく、時間いっぱいとなったところで終了とさせていただきました。
初めての試みでしたが、参加者は35名程度と、思った以上の盛り上がりでした。今後、通常の探鳥会が再開していきますが、しばらくは人数制限が必要な状況です。よく考えれば、通常探鳥会でも同じ方法で同時中継ができます。今回の伊佐沼の様に、常時鳥が出ているという探鳥地はなかなかなく、また、飛んでいる鳥をデジスマホでとらえるなんていうことはまず無理ですが、それでも中継で探鳥会の雰囲気を伝えることはできるかもしれません。人数制限が長く続き場合には、参加できない方にも楽しんでもらう為に、オンライン探鳥会を併設することも検討してみたらどうかと思いました。
そうは言っても、スマホやアプリなんていうのは苦手という方もいるでしょう。また、そんなものに頼らなくても何も困らないという方もいるでしょう。ただ今回使ったZoomをはじめ、たいていのものは、誰でも簡単に、そして便利に使えるようになっています。まだまだ自粛ムードが漂い、自宅で過ごす時間も多いことと思います。これを機会にZoomに限らずスマホでアプリをいじってみてはいかがでしょう?何か新しい発見があるかも知れません。 |