*** 探鳥会風景 ***

07/07’19 群馬県板倉町・渡良瀬遊水地探鳥会
報告:浅見 徹

 今年の梅雨は、本当に雨がよくりますね。太陽をもうずいぶん見ていないような気がします。そんな梅雨真っ最中の日曜日、7月7日の七夕祭りの日に渡良瀬遊水地の探鳥会が開催されました。朝起きると、雲は低いけれど雨は落ちていません。身支度を整え、早目に現地に向かいました。7時15分、集合場所の「想い出橋駐車場」にはメインリーダーのSさんが既に到着していて、受付の準備中でした。熱中症対策ばかり考えていましたが、今日は日射しの無い分気温が上がらず、風が心地よいです(でも、この風が曲者でした)。7時45分、早起きに報いるように、ミサゴが頭上をゆったりと飛んでくれました。このミサゴ(多分同じ個体)は、本番でもちゃんと我々の上を飛んでくれました。エライ! 定刻の8時35分、探鳥会の開始です。Sさんから安全上の諸注意と今日の観察ポイントの説明を受け、期待に胸ふくらませて出発しました。
 谷中湖北ブロックの湖畔からコアジサシを探しました。目敏い人が、遥か沖合の浮標の根元に、ジッと止まっている1羽を見付けました。風が強くて飛べないのか? でも、しばらくすると、風に向かってふわふわと上下する4~5羽の集団が見つかりました。ほとんど前へ進んでいません。背後の藪から、聞きなれない甘え声がしてきました。どうやらムクドリの巣立ち雛のようです。葉の陰に薄いベージュの羽が、チラチラ見えました。谷中湖を離れて、ヨシ原に向かいます。風が強く、小鳥が現れない中、ツバメだけは巧みに芝生の上を低空飛翔して虫を取っていました。さすがツバメ! 成鳥だけでなく、燕尾の短い今年生まれの若鳥も、風をものともせずに地面すれすれを飛び回っていました。
 何処からかホオジロの囀りが。見回すと、強風の中、枯れ草に止まって頭の羽を逆立てて囀っているホオジロを見付けました。そして、ホトトギス。飛来して近くの高木で鳴き始めました。ところが姿が見えない。結局、ひとしきり鳴いた後に、飛び去る姿を見せてくれただけでした。自動車道路を渡って、第1調節池のヨシ原に着きました。今日の目玉の一つ、ヨシ原の鳥たちを探します。
 セッカ、オオセッカ、オオヨシキリ、コヨシキリ。鳴き声はあちこちから聞こえてきます。しかし、風が強くてヨシの上に出てきてくれません。遠く、ヨシ原すれすれにヨシゴイが飛んで行きました。粘り強く探していると、セッカがさえずり飛翔を見せてくれました。目の良い何人かが、直ぐ足元のヨシの葉陰に、コヨシキリを見付けました。
 自動車道路を南側に渡って、ウォッチングタワーで小休止。タワーの上からは、広大なヨシ原が見渡せました。
 谷中湖で再び探鳥。強風の中、カワウがポーズを決めてくれました。鳥合わせは、屋根と縁台を備えた休憩所で。観察種数は28、参加人数も28でピタリ賞! 風を考慮すると、大満足の結果でした。

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