*** 35年間の探鳥会記録 ***

概要
 1984年に始まった日本野鳥の会埼玉(旧称日本野鳥の会埼玉県支部)の探鳥会は、今日まで約37年間の長きにわたり実施されています。その中で蓄積されてきた長期間の記録は貴重な資料となっています。今回は、前回の26探鳥地、30年間の記録に、10探鳥地とその後の5年間を追加しました。 1984年から2018年までの35年間の記録を集計し、記録された鳥種が5年間毎にどのように変化してきているかを含め、表とグラフにまとめています。記録が減った鳥、増えた鳥、変わらない鳥、或いはごくまれにしか記録されなかった鳥、などいろいろあります。開発、都市化などによる生息地の減少、生息環境の変化、気候変動、また渡り鳥については、国境を越えて繁殖地、中継地の環境変化など原因は種々考えられます。
 今回の集計結果と他の個別の地域との状況には違いがあるかもしれません。それらを含めて考える一助になれば幸いです。

36探鳥地について集計
 埼玉県内探鳥地での探鳥会は1984年~2018年の35年間に76探鳥地で2,876回開催され、236種、92,493件の記録があります。
今回追加した2014年から2018年の5年間では埼玉県内 では42探鳥地で探鳥会が開催されました。
 今回は変化をなるべく適正に反映させるよう、このうち2012年以前に探鳥会が開始され現在まで継続されている36探鳥地について集計しています(探鳥会回数2,666回、228種、86,711レコード)。36探鳥地での探鳥会回数、記録件数はそれぞれ県内全体の記録の約93%、94%になります。
なお、2014年~2018年の間に3か所の探鳥地が開催中止になっていますが、3か所とも長期にわたって開催記録があること、また、最後の5年間にも記録があることから36探鳥地に含めています。

出現率
 留鳥、非留鳥を問わず、年間の探鳥会回数に対する鳥種ごとの出現回数の比率にしています。
 したがって、留鳥以外の鳥種の出現率は、実際の滞在時季の出現率より低くなっていますが、長期的な変化を見るうえでは支障はないかと考えます。 なお、月別出現率も記載していますので、それも参考にご覧いただけるとわかりやすいかもしれません。。

外来種
外来種(番外種)は2008年1月より記録を開始しています。
初年度の2008年は記録が徹底されていなかった面があり、出現率がその分低くなっていると考えられます。

『36探鳥地の種別出現数、出現率』 はこちらから
『36探鳥地の出現鳥』 はこちらから