2017年 2月 7日、越谷市環境政策課より山部直喜当会副代表に、同課が同月 2日と 6日の2度、同市内で保護・放鳥した大型の鳥類について同定の依頼がありました。 寄せられた上掲ほか3枚の写真を当委員会で検討した結果、いずれもクロアシアホウドリであることが確認できたので、340番目の野鳥として県内野鳥リストに追加することにしました。
同課の話では、「確証はないが、2度にわたり保護した鳥は同一個体の可能性が大きい。また、そのあと八潮市内で保護された大型鳥類も同一個体ではないか」
ということです。
本種は外洋性の海鳥ですので、 海からの強風などによって内陸部に迷行したものと思われます。正式な記録にはなりませんでしたが、比較的近くは1988年
9月に、利根川の阪東大橋下流での観察例(本誌1988年11月54号、写真なし) があります。
本種は 「日米渡り鳥条約」・「日露渡り鳥条約」・「日中渡り鳥協定」の指定種です。
(『しらこばと』2017.5 No.398,p4 野鳥記録委員会の最新情報 より) |