鳥獣保護員・エトロフ小林の 『落書き帳』 第2回 職務条件あれこれ
ごきげんよう。エトロフです。
さて前回、職務報告書がストレスだと書きましたが、「そんなにストレスになるなんて、コイツはどんだけ高給もらってんだ?」と思われてしまうのでは? と気になってきましたので…
大きめの駅前なら、どこにでもあるチェーンの居酒屋さんで、料金設定が高くも安くもない平均的な店を思い浮かべてください。そのお店の宴会コースが「松・竹・梅」の3種類あるとしたら、私の日給は「竹」コース(飲み放題なし)ぐらいです。飲み放題をつけたら、完全に赤字です。日給には交通費も含まれるので、秩父方面なんかに行った日には…要するに私が、小心者なんですよ。
この日給で年間44日(月4回勤務、夏季は月2回)です。鳥獣保護管理員の仕事だけで食べていくのは、それはいくら何でも、いくら何でも、勘弁してください。ムリです。だから年金生活のお小遣い稼ぎという方が多いですね。もちろん現役の方もいます。私の前任者もそうでしたが、月~金はお勤めで土日に鳥獣保護の仕事をするのは、けっこうハードだと言っていました。
この日給で、いったいどんな仕事をしているかといいいますと…①狩猟取締りの実施 ②鳥獣保護区等の管理 ③鳥獣に関する諸調査 ④鳥獣保護管理思想の普及啓発 ⑤傷病野生鳥獣の保護 ⑥その他(密猟や違法飼養取締りなど) となっております。このすべてが義務付けられているわけではなく、自分の得意な分野を担当すればいい、という感じで、私は主に③、④、⑤、⑥です。ちなみに、このコーナーも④の一環というつもりで書いておりますが、もちろん職務報告書には載せません。したがって給与の対象になりません(納税者の皆様、こんなもので税金をかすめ取ろうなんて思ってませんので、ご安心を)。
鳥獣保護管理員には定年がありません。ただ着任時には60歳以下がのぞましい、とされているようです。他に何か条件があるのだろうか?と改めて調べたら…「埼玉県鳥獣保護管理員設置規程」第二条:保護管理員は、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟に関する知識及び経験を有し、かつ、身体剛健である者のうちから知事が委嘱する・・・「身体剛健」!? ここでまた小心者エトロフは不安に駆られることになります…私って身体剛健かい? 身体剛健のイメージというと<タイプA:酒など一滴も飲まず粗食に耐え、日の出と同時に起床、ジョギングというよりは駆け足をしてラジオ体操、みたいな…><タイプB:毎晩、一升瓶を空にするが、翌日は日の出と同時に起床、ジョギングというよりは駆け足をしてラジオ体操、みたいな…> 私、どっちもムリですから! ほんとに、いいのだろうか?・・・しかし、また今年も上田知事殿から委嘱状が来てしまった…
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