*** コロナが落ち着いたら行きたい魅惑の探鳥地 ***

飛島編 第1話
(遠征時期2016・2019のGW)
文・写真:廣田純平
 新型コロナウイルスの終息が見通せず、不安な日々が続いているなかですが「きっと来年こそは!落ち着いたらあそこに行こう!」と皆様に夢と希望を持たせられることを期待するこの企画。第一弾は北海道・天売島、第二弾は小笠原でしたが、いかがでしたでしょうか?今回は第三弾として「夏鳥と冬鳥の交差点・飛島」をご紹介します。


 「まず、飛島ってどこ?」って思うかと思いますが、山形県沖に浮かぶ離島です。島の周囲が10km程度、平均標高50mで比較的平坦な台地状の島で、人口は約200名の島です。島へ渡るための交通手段は酒田港からのフェリー「定期船 とびしま」しかありません。「夏鳥と冬鳥の交差点」と呼ばれていますが、飛島へ行くなら春の渡り・秋の渡り時期です!私は春の渡り時期しか行ったことがありませんが、だいたい4月中旬~5月中旬時期がおすすめで、数日間を島で滞在するためには、休み都合的に考えれば必然的にゴールデンウィークとなります。(許されるなら1ヵ月くらいいたい!)今回は、ゴールデンウィークに過去に2回行った飛島の様子をご紹介します。

 まず、どうやって島まで行くかが課題になります。酒田港から飛島までは、GW時期のフェリーは1日に2便。午前便が9:30・午後便が13:45にそれぞれ酒田港発という時刻表です。飛島までは1時間15分くらいで到着します。最初に飛島に行った時は、鳥のツアー会社を利用したため、完全におまかせでした。その時はひたすら新幹線と特急を使い「大宮→新潟(新幹線)新潟→酒田(特急:きらきらうえつ)」でした。(きらきらうえつは2019年で廃線)しかし、これではどう頑張っても午後便にしか乗れません。2回目に一人で飛島に行った時は、高速バスを利用しました。なんと調べてみると、夜11時頃に大宮発・朝7時頃に酒田(しかもフェリーターミナルが終着停留所!)という、埼玉のバードウォッチャーのためにあるような高速バスがありました 笑 もちろん、手段として自家用車でひたすら山形まで走るのもありです!
 しかし、いくら良い交通手段を見つけても、飛島へ向かうバードウォッチャーをいつも悩ませるのが「船が出航か欠航か」ということです。定員は230名と大きい船ではないため、もし島に渡る予定の日が波の高い日となれば「涙の欠航」となります。(船の欠航で涙したバードウォッチャーは数え切れぬほど…)そうなると、いったい何をしたら…となりますが、酒田港から歩いて10分くらいのところにある「日和山公園」も、海沿いにある公園のため珍鳥が入ることもあるため、もしもの場合はここもオススメポイントと聞きます。宿は酒田周辺でなんとかしてください 笑 
「定期船とびしま」はもちろん事前の予約をお願いします!
定期船「とびしま」の乗船手続きについて

 さて、無事に酒田港に着き船も出航!飛島に着く前からバードウォッチングはスタートです。フェリーに乗ったらさっそく機材の準備をし、デッキから海鳥観察です。過去2回の酒田⇔飛島の海上では、渡りのアカエリヒレアシシギ、ハイイロヒレアシシギ、ウトウ、ウミスズメ、シロエリオオハム、アカアシミズナギドリ、ハシボソミズナギドリなどを見ることができています。

アカエリ・ハイイロヒレアシシギ ウトウ
ウミスズメ シロエリオオハム
ハシボソミズナギドリ アカアシミズナギドリ

 さて、ワクワクの飛島に到着です。まずは港を降りてすぐのところで無料の自転車を確保しましょう!島は周囲10km程度ですが、何日も歩き続けるとへとへとになりますし、もし島のどこかで「○○がいたよ」と情報をもらった場合は、すみやかにかけつけることができます。
 そんなに大きくない飛島ではあるものの、じゃあどこで鳥を探せばいいの?と思うかと思いますが、鳥がよくいるポイントやそのポイントには呼称が付けられています。
飛島のことがよく知れるブログ『バード・コンシェルジュとびしまんちゅの「鳥いだがぁ?」』では「鳥屋版とびしま地図」が作られ、とても参考になるので紹介します。
=>鳥屋版とびしま地図
私がとにかくよく行ったのは校庭・鼻戸崎・巨木の森・ヘリポ・山グラウンド・1~4の畑と、1日に島を東から西へ2~3周ぐるっと回るコースでした。
参考に昨年の春にどんな鳥が見られたかを、とびしまんちゅのページに総括として載っていましたのでリンクいたします。
=>飛島2019春 総括

過去2回行っていますが、年によって見られた鳥に差がありましたので、鳥の様子については2016年編・2019年編に分けて掲載いたします。
 先に島での宿泊・食事などについて書きたいと思います。まずは宿ですが、島内で宿泊できる場所は10件程度。GWはバードウォッチャーがたくさん来るということは島の人もわかっているため、稼ぎ時でもあります。それなりの人数での宿泊は喜ばれますが、1人とかだとあまり喜ばれないかもしれません。また、GWに飛島を計画しているバードウォッチャーは多いため、なるべく早めに予約しましょう。私が過去に泊まったのは「沢口旅館」「おばこ」と飛島の中では大きめの旅館です。飛島の宿の多くはここで掲載されていますので、チェックしてみてください。
=>飛島宿泊のご案内
朝と夜は宿で食べられるとして、お昼は?ということですが、2019年に行った際には、飛島の港付近に「しまかへ」というお店が営業していました。あとはラーメン屋さん?が1軒あったような気がしますが、入ってないのでよくわからず 笑 「しまかへ」はGWは必ず営業というわけではないので、事前に確認してから行ったほうがいいです。保存の効くパンなどを持っていくか、宿と交渉しておにぎりなどを作ってもらうかも手です。

【お役立ちリンク】
・「定期船とびしま」
 https://www.city.sakata.lg.jp/sangyo/kotsu/teikisen/index.html
・「飛島」酒田市HP
 http://www.city.sakata.lg.jp/sangyo/kanko/tobishima/tobishima.html
・「飛島宿泊のご案内」酒田市HP
 http://www.city.sakata.lg.jp/sangyo/kanko/tobishima/tobishima_syukuhaku.html
・「しまかへ」
 https://sakata-kankou.com/spot/41361
 https://www.arukinet.com/yamagata/id/400011/sp/


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