*** コロナが落ち着いたら行きたい魅惑の探鳥地 ***

小笠原・硫黄島クルーズ編 第4話(遠征時期2019.7.2~7.7)
文・写真:廣田純平
 新型コロナウイルスの終息が見通せず、不安な日々が続いているなかですが「きっと来年は!落ち着いたらあそこに行こう!」と皆様に夢と希望を持たせられることを期待するこの企画。第二弾の小笠原・硫黄島クルーズの第4話で、今回がやっと最終回です。下の行程表では7月6日~7日になります。

【5日目】
この日は、午後3時の出航までフリータイムということで、父島から少し南にある「南島」に行きました。南島へ行くためにはガイドの同行が必要なため、父島のツアー会社に予約して、ツアー会社の船に乗せてもらって行きます。今回は知り合いから紹介していただいた「小笠原自然探検隊ONE」さんにお願いしました。(http://ogasawara-one.com/)さっそく南島に向けて出発!

まぁ~!!なんて綺麗な海!島に着くまではとにかく海の綺麗さに圧倒されました。岩礁帯の中を進みますが、ところどころにカツオドリが岩にとまっています。船の近くをクロアジサシが飛んだりもしました。よ~し!南島に上陸!と思ったら、上陸する場所のすぐ近くにカツオドリの親子が!白くてモコモコの雛がいます!めっちゃかわいい~!!これが見たくて島に来たってのもあります!

島を少し歩くと、また絶景が広がっています!白い砂浜が広がる場所は「扇浜」という場所で、よく小笠原関係のパンフレットにも使われたりするそうです。天気も良くて、絶景で最高でした!

もちろん鳥も楽しめます!この時期は海鳥たちの繁殖時期なのですが、島の至る所に巣があります。「え!?ここで!?」という場所で巣を構えている鳥たちが多くてびっくりでした。ちょっとした日陰にオナガミズナギドリが座っていたり、ちょっとした穴にアナドリが巣を作っていたりしました。普段は海上でしか見ることのできない鳥たちを間近で見られることにビックリでした。
※ガイドの指導のもと、鳥たちを刺激しないよう配慮しています。

その後は、南島を後にして、父島の港までの途中の海で「箱メガネ」を使って魚の群れを見たり、プカプカと泳ぐウミガメが見られたりと、鳥以外のアクテイビティも楽しめました。あっという間に楽しい時間も終わり、お昼を食べてお土産を買ったら、東京までの出航の時間です。

帰りたくねぇ…帰りたくない…そう思いながら、船へ乗船です。まだ翌日も船旅ですが、小笠原から帰るってことがもうすでに悲しい感じでした 笑
「世界一のお見送り」とも呼ばれる、父島からの出航の様子に少し涙ぐんでしまいました。船が出てからも、たくさんの小さな船がついてきてくれます。最後の小舟がとまり、これで島の皆さんとさよならだ~と思った瞬間、ハシナガイルカの群れが現れました!最後の小舟の少し先で現れたため、乗客の多くがイルカを見ることができました。自然が作り出してくれた演出に感動して父島を離れました。まるで映画のようなシーンでした。その後、陽が暮れるまで海鳥を観察して、5日目は終了です。
【6日目】
翌朝の早朝は青ヶ島を超えたあたりに船はいます。前日に天気予報を見ており、梅雨前線のせいで朝から海上は荒れ気味という予報でした。バードウォッチャーの中では「明日はデッキ閉鎖だろう」(海上が荒れると観察デッキが開放されない)と予想している人もそれなりにいました。私も疲れがたまっていたこともあり、翌朝はかなりぐっすり寝てしまいました 笑
しかし、そう思っているとダメですね…。翌朝はそれなりに荒れていましたがデッキが開放され、カワリシロハラミズナギドリが朝に数羽見られたそうです 泣
その後も海鳥観察を続けましたが、オオミズナギドリとアナドリが続きます。房総半島の手前あたりで、クロアシアホウドリを見ることができました。
楽しい6日間もこれにて終了。ひたすら快晴・どこまでも空が広がる小笠原と違い、ひらすら曇天・空が狭い東京に戻ってきてしまいました。

長い旅のため、4回に分けての掲載となりましたが、いかがでしたでしょうか?見られる鳥、見られる景色、どれも格別の世界が待っています!社会人の現役世代にとっては長い休暇が必要なため、お休みをとれるようがんばってください!としか言えません!笑 1週間は無理だけど小笠原には行ってみたい!という方には、夏の時期に「着発」と呼ばれる行程がおすすめです!土日休みと合わせれば「金曜11時に竹芝出航→土曜11時に父島着・15時半父島出航→日曜15時に竹芝着」というプランです。カツオドリ、シロハラミズナギドリなどの小笠原海域の海鳥たちが見られ、島滞在の数時間でアカガシラカラスバトを見るチャンスもあります!(私はこの前年にまずこれで小笠原に行きました)
コロナが収束したらぜひ行ってみてくださ~い!

【お役立ちリンク】
小笠原海運(http://www.ogasawarakaiun.co.jp/
ナショナルランド(https://www.04998.net/
小笠原村観光局(https://www.visitogasawara.com/
小笠原マガジン(https://www.visitogasawara.com/archive/

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