*** 探鳥会風景 ***

9/24/’18 タカの渡り調査@天覧山展望台(飯能市)
報告: 浅見徹 

猛烈な暑さの夏が過ぎ、爽やかな秋の到来と思ったら、どうも今年の秋は雨が多い。サシバも何時渡ろうか悩んでいることでしょう。9月24日(月・祝)、支部のタカの渡り調査が飯能市の天覧山展望台で行われました。9時開始時刻の前から、多くの会員が集結しました。ここ天覧山では、爆発的な渡りが今年はまだ記録されていません。「今日こそは」と、期待に胸ふくらませての登頂です。今年も、「天覧山・タカ渡り観察グループ」の皆さんと一緒に空を見上げて、サシバの到着を待ちました。
天気予報に反して、空は明るさを増し、晴れ間も。しかし、ほぼ無風状態で、日が照ると額に汗がにじむほど暑い日となりました。団体での到来はないものの、ポツリポツリと散発的にサシバが現れます。しかし、気流の状態が悪いのか、渡らずに北へ戻ったり降下したりする個体が多く、午前中はすっきりと渡ったのはわずかでした。
正午になり、Sリーダーから中締めの挨拶、「本会としての調査は、一応ここで終了しますが、まだ飛ぶことが期待されます・・・」。今年も、Sリーダーのこの予測が当たりました。展望台でスタンバイしたままおにぎりを食べていると、東から低空で現れたサシバ1羽が展望台の真上で旋回しながら高度を上げ、西に一直線に流れていきました(下の写真)。すっきりとした王道の渡りです。これを待っていたのです。

[やっと撮れたサシバ]
昼食を再開して間もなく、今度も東から何か低空で侵入してきた鳥がいます。飛形からサシバでなくハヤブサの仲間だとは分かりましたが、ハヤブサにしてはやけにスマートです。展望台の上空で旋回し、一周して北へ流れました。「巨大な燕みたい!」の声が上がります。本当にそんな感じ。私は撮り逃しましたが、撮影できた方がいて、モニターを覗くと腿の辺りがうっすらと赤いように見えます。チゴハヤブサ!! 私事ですが、ライフリストが一つ増えました。初認なのです。ウレシ~! たぶん同じ個体が10分後くらいに再び現れ、南の空で旋回しながら高度を稼ぎ(途中何度も身を翻して、ちょっと急降下、トンボでも捕食しているのか)やがて南へ流れていきました。

教訓。天覧山のタカの渡り調査には、必ず弁当持参のこと。昼飯を食べていると、何か出る。何も出なくても、秋の一日 空を眺めるだけの贅沢を味わってみては如何ですか。天覧山登山と併せて、身も心もリフレッシュされます。

秋の渡りは、まだまだ続きます。天候次第ですが、天覧山では9月28日辺りと10月1~4日の間にピークが来るという予想もあります。「天覧山・タカ渡り観察グループ」の方々が毎日観察をされていますので、色々ご指導いただけます。

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