*** 探鳥会報告 ***

2/28(日)群馬県館林市・多々良沼探鳥会
報告:近藤 龍哉
多々良沼は周囲約7km、面積約80haの広大な沼です。冬の水鳥の宝庫であるこの沼へ、バスを利用して一日まるごと楽しもうという新しい試みが実現しました。8時前に参加者全員集合、予定通りの出発です。バスの中で日程表と参加者名簿が配られ、行きに道の駅「はにゅう」での、帰りに利根大堰での観察もあると説明があり、期待がふくらみます。
  
9時、道の駅「はにゅう」に到着、休憩のあと、風もなくうららかな日差しのなか、さっそく利根川の土手から鳥探しです。広々した河川敷が見渡せます。ツグミ・カワラヒワ・ホオジロ・カシラダカなどがすぐそばに現れて楽しませてくれます。気が付くと頭上には猛禽が。オオタカ・ノスリ・チュウヒ・ミサゴが次々にお出迎えです。チュウヒはすぐ真上をゆっくりと旋回してくれ、ノスリは見送をするつもりかすぐそばの電柱・ガードレールにとまったまま。なかなか立ち去りがたい場面でした。
  
多々良沼の駐車場には、会員で現地に所縁のあるNさん、Mさんが出迎えてくださり、一日サポートをしてくださいました。
群馬県野鳥の会館林分会長のOさんからご挨拶と説明をいただきました。昨日も千葉支部の方々が大型バスで訪れ、付き添われて6キロ歩かれた由、ほんとうにご苦労さまです。北帰行がすでに始まっていて、オオハクチョウはすでに去り、シギ・チ類もほとんどいないとのお話。ちょっと残念ですね。ところが、すぐにクイナ出現の知らせ、みな色めき立ちます。
  
さすがは多々良沼、ヒドリガモをはじめカンムリカイツブリなど、湖面はにぎやかです。一羽だけいるというミコアイサとアメリカヒドリを皆で熱心に探します。ほぼ全員が観察できました。満ち足りた気分で、芝生に座ってお昼のお弁当をいただきます。
  
午後はガバ沼まで、沼のほとりを観察しながら徒歩で移動です。オオジュリン・ジョウビタキ・カワセミなどがすぐそばに現れてくれました。オオジュリンの足環に注目、のどは大分黒くなっていますね。
  
多々良沼のすぐ横のガバ沼というちいさな沼は、ここ数年200羽を超える白鳥の飛来地です。整備された広い観察場があり、家族連れの皆さんといっしょに観察しました。
オオハクチョウは去ってしまったものの61羽のコハクチョウ(Nさんがカウント)とオナガガモの群れがにぎやかです。ハシビロガモも観察できました。
   
本日お目当てのアメリカコハクチョウが2羽、岸近くで活動しているのをたっぷり観察したのち、バスで浮島弁財天近くの駐車場まで移動、シギ・チドリを探します。期待どおりハマシギとオジロトウネンが1羽ずつ残っていてくれました。3時過ぎ風が強くなってきたので、観察を切り上げて帰途に着きました。強風のため、利根大堰での観察は断念しましたが、車中からキンクロハジロ・ホシハジロを確認、合計50種となり、みなさん満足のいくバスツアー探鳥会となりました。(写真・近藤龍哉、佐野和宏)