*** 鳥獣保護管理員 ***

鳥獣保護員・エトロフ小林の 『落書き帳』 第5回 信天翁(あほうどり)余話その1
ごきげんよう。エトロフです。

 クロアシアホウドリの一件を自分のFacebookで紹介したところ、「善いことをしましたね」というコメントを頂きました。続いて別の方から「善いことばかりしていると、神に連れていかれますよ」というコメント(笑)・・・どの神に、どこに連れていかれるんだろ? コワいな。 何しろ我が国では、人口いや神口800万ですよ。相当ヤバい方もいらっしゃるのでしょう・・・こわっ!

 そもそも私には「善いことばかりしている」という認識がありません。むしろ悪いことばかりしているので、その罪滅ぼしをせねば…という意識が常にどこかにあって、そのことがプレッシャーになっているような気もします。

 幸か不幸か、今のところ、まだ、どなたも連れに来ていません。どこに連れて行くにしても、まだまだ修行(修業?)が足りないよ、ということなのでしょう。

 クロアシアホウドリ事件の1週間ほど前、同じようなアホウドリ事件がありました。場所は千葉県銚子市、漁港近くの駐車場。コアホウドリ(Phoebastoria immutabilis ミズナギドリ目アホウドリ科アホウドリ属)が一羽、動けなくなっていたそうです。発見者は奇しくも越谷の貴公子S氏の一行。つまり彼は短期間に2度もアホウドリ類の命を助けたことになるのです…神様、連れてくなら、こっちが先でしょ!?

 

 S氏から「どうしたらいいでしょうかね?」と連絡を受けましたが、どうしてよいか私もわかりませんでした。鳥は怪我をしているらしいので早く対応したいのですが、運悪く土曜の午後。千葉県の担当部署への連絡は翌々日になってしまう~! 

 ボ~ッと生きているエトロフですが、いくばくかの野生の勘のようなものが残っているようです。ピンチに追い込まれるとそれが働くようで、頭のどこかがピカッと光った感じで「銚子の守護神S村氏」の名が浮かびました。彼だったら、何とかしてくれるはず!しかし、連絡先がわからない・・・再びピンチに陥ったところで、「守護神の片腕?A氏」が浮上。A氏と私はFacebook友達。A氏にMessengerで状況を知らせました。

 翌日、A氏から連絡があり「S村さんと現地へ行きました。怪我しているようなので捕獲する手配をして、行徳の傷病鳥保護施設へ運びます」。この対応の早さ、さすが銚子コンビでした!
 かくかくしかじかで、無事に一件落着となりました。本件は勤務範囲外だし連絡を取り持っただけなので「埼玉県鳥獣保護管理員」の活動にはなりません。しかし悪行三昧のエトロフの罪滅ぼしの一環として、ここに記します。

 それにしてもFacebookとかMessengerとか、便利な世の中になったもんだ。SNSで情報が拡散した結果、鳥が迷惑を被るというケースが多いなかで、SNSのおかげで一命をとりとめる鳥もいる。要するにSNSの使い方次第、つまり私たちの意識の持ち方次第、ということですね。
 
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